「大人力」コラムニスト 石原 壮一郎氏(後編)
小林:10月10日に出版された『「大人の恋」をたしなむマナー』では「大人の女性」というテーマでも書かれてますよね。石原さんにとって「大人の女性」というのはどのような女性ですか?
石原:色々あるとは思いますが、自分のみっともなさをちゃんと見つめられるということですかね・・・
小林:具体的にはどのようなことですか?
石原:自分のみっともなさから目をそらしたいばっかりに相手のことを恨んだりする人がいると思うんですけど、そういう人は自分が間違っていたりいたらないのを認めたくないだけなんだと思うんです・・・自分ができることとできないことがあるのを、はっきりとわかっているのは大事だと思います。
小林:「みんなの恋愛相談」では大人の恋愛相談コーナーを設けていて、28歳っていう年齢を基準に大人の女ってことにしているんですけども、僕も年齢で区切れるものではないな、と思っているんですよ。それで何が基準なのかなと思って…
石原: 20代半ばまでの女性だと、まだまだ自分で何でもできると思っているじゃないですか。それで、失敗したときに大きなダメージを受けたりして。それが30超えたくらいになると、「私はそのことについてはわかりませんけど、こっちで頑張ります」みたいに言えるようになるんだと思います。誰もが全部は出来ない、と経験を通して分かってくるんでしょうね。自分が分かってくる、というか。
小林:確かに、20代の女性と30代の女性ではそこが違いますよね。では、そのような違いも含めて「大人の女性」を一言で表すと?
石原:うーん、なんだろうな…(少し考え込んで) ベタな言い方すると、地に足がついてるって感じですかね。ストレスを快感に変えられるっていうのも「大人の女」だと思います。例えば嫌な上司からの被害をどう抑えるかっていうこととか。職場に嫌な上司がいて、ただ嫌だ嫌だと思っているだけでは何も解決しないですけど、嫌な上司がいるっていうことを無理矢理楽しむことだってできるわけですから。たとえば・・・嫌な上司観察日記つけるとか。(笑)
小林:それは面白いですね。ブログでやってたら意外と多くの人に共感されて人気ブログになっちゃったりして。(笑)
石原:そうやって自分の中で解決策を見つけていける女性は大人ですよね。やっぱり天から何かふってくるのを待っているとか、祈っていればなんとかなるはずと開き直ったりするのはあまりよくないですね。
小林:そういう神がかり的なこと、例えば占いが好きな女性も多いですよね。
石原:占いを遊びで使ったりするのは良いと思うんですけど、何か悪いことがあったときに「だって占いがそう言ったんだから」と占いのせいにしたり、失敗したときに「自分が決めた結果じゃない、自分のせいじゃない!」というような考え方だと、大人の女とは言えないですよね。
小林:そうですね、それは甘えが出てますよね。石原さんが言うような「地に足がついている」女性になるためにはどうしたらいいんですかね・・・石原さんの最新刊のタイトルには『「大人の恋」をたしなむマナー』とありますが、それは何か関係がありますか?石原:「『大人の恋』を楽しむマナー」というのは、例えば「10時を超えたら電話しない」とかそういうものではなくて、恋愛というすばらしい感情や、生きていくうえでハリになるような素敵な経験を、粗末に扱わないということなんですよ。えば、振られたことでいつまでもウジウジそれに振り回されてたり、たくさん男が居て手玉にとる、不倫するなどいろいろありますけど、そんな仲でも相手の奥さんのところへ行って「別れてください」と言うとか、そのようなことはマナー違反だと思います。周りに対してでもあるし、恋愛に対してでもあるし、何より自分に対するマナー違反でもある。自分自身の恋愛に対しては誠実で真摯でないといけないと思います。
小林:つまり、恋愛から得るエネルギーで自分や他人を騙したり、人に迷惑かけたりするべきではないということですか?
石原:はい、それが「『大人の恋』をたしなむマナー」を知っている大人の女であったり大人の男だったりすると思っています。そんな大人になってもらえるための本にしたかったんです。
小林:それは大切だなぁ。
石原:恋愛ってやっぱり頭に血が昇りがちで、我を見失いがちじゃないですか。
小林:そうですよね、「なんであんなに…」って振り返ることもありますし。誰もが一度は経験していますよね。
石原:我を忘れて「好き好きー♪」って言ってるのは、それは楽しいですよ。ただ、自暴自棄になったり相手に対して迷惑かけたりはマナー違反だ、という意識、そういうマナーを身につけていってほしいんです。そうすることによって、大人の恋愛、大人の恋ができるんじゃないかと思います。せっかくの恋愛っていうとても素敵なものを、より深くより楽しく謳歌してほしいですね。
小林:そうですよね、恋愛は自分一人では絶対にできないですもんね。マナーを理解して、それをちゃんと守ることがいい恋愛をするコツでもあるんですね。
ありがとうございました。
石原壮一郎さんプロフィール
コラムニスト。女性誌の恋愛記事の「ご意見番」としてもおなじみの存在で、広い指示を集めている。月刊誌の編集者を経て、93年に『大人養成講座』でデビュー。04年刊『大人力検定』は、テレビや雑誌など各メディアで話題となる。携帯版大人ポータルサイト「大人力総研」(au&softbank)も絶好調。著書に『大人の超メール術』(青春出版社)など多数がある。
『「大人の恋」をたしなむマナー』
インターネットのコミュニティサイト「OKWave 」の「恋愛・人間関係」カテゴリーには、多くの恋の悩みが寄せられる。あたたかい励ましから鋭い指摘、時には友達は決して言ってくれない厳しい叱責まで、知らない同士だからこそ言える本音のアドバイスにより、悩みが和らいでいく本。
タイトル: 『「大人の恋」をたしなむマナー』
著者: OKWave「恋の悩み」サイトのカウンセラーたち
編者: 石原壮一郎
配本日:10月10日(火)
ISBN4-413-03611-5 C0095
定価(本体1300円+税)
【次回予告】 株式会社オウケイウェイヴ 代表取締役社長 兼元謙任さん。 ホームレスから社長へ。離婚の危機がありつつも支え続けた奥様。 これも一つの愛のカタチ? 次回のキーワードは「顔が変わるんです」
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- at 2006年10月13日